【ビジコンは意味がない?】大学生はビジネスコンテストに参加するべきか

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ビジネスコンテスト(ビジコン)は、一体何のために参加すべきなのか?「意味がない」という批判的な意見も飛び交うが、本当にそうなのか?大学生にとって、ビジネスコンテストはどんな価値があるのだろうか?本記事ではこれらの疑問に答え、ビジコンへ参加するか否かを選択をする際の判断材料を提供します。

目次

ビジネスコンテストとは

ビジコンとは、個々やチームがビジネスアイデアを競う場であり、一種のアイデアソンともいえます。参加者は自らのアイデアを審査員や他の参加者に提示し、実現可能性、新規性、市場性、成長性などを元に評価され、最終的には優勝者が選ばれます。

ビジコンは、企業、政府、地方自治体が主催するものから、学生団体やベンチャーキャピタルが手掛けるものまで、多岐にわたる形式を持っています。それぞれのコンテストは独自のテーマや目的を設定しており、新たなビジネスのアイデア提出、既存企業の課題解決、新技術の活用案など様々です。また、近年では採用活動の一環としてビジコンを行う企業も増えてきています。

大学生はビジネスコンテストに参加すべきか

ビジコンに参加することは、大学生にとって時間の浪費でしょうか、それとも価値ある経験でしょうか。その答えは個々の目標と状況によりますが、一般的には多くのメリットがあります。ビジコンに参加するメリットやデメリットを知った上で、自身の目的や状況に照らして参加の有無を決断するのが、最も効果的な道筋と言えるでしょう。ここからは、大学生がビジコンに参加するのメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

大学生がビジネスコンテストに参加するメリット

1. ビジネスの経験の獲得

ビジコンでは、実際のビジネスプロセスを擬似体験することが可能です。市場分析、顧客ニーズの把握、課題の発見、解決策の設計、そしてその解決策を広く社会に伝える戦略の立案、最終的にはそれを説得力のある形でプレゼンテーションするといった一連の流れは、起業家が新しいビジネスを持ち込んで投資家を説得するシーンや、企業の社員が新たなプロジェクトの承認を求めるシーンに非常に近いです。特にビジネスの経験がない大学生にとって、この体験は実社会で直面するであろう多くのビジネスシーンを先取りして経験し、理解を深める貴重な機会となります。ビジコンでは、課題を解決することの難しさだけでなく、それを人々に伝えることの重要性も学ぶことができます。

2. スキルの習得

ビジコンは、大学生が多様なスキルを習得することができる場でもあります。具体的には、以下のようなスキルが挙げられます。

ハードスキル

  1. 資料作成スキル:ビジコンでは、ビジネスアイデアを資料にまとめることが求められます。Power Pointなどを活用し、ビジネスアイデアを具体的に表現し、他人に伝えるための資料作成スキルを磨くことができます。
  2. プレゼンテーションスキル:ビジコンでは、ビジネスアイデアを審査員にプレゼンテーションする機会があります。アイデアを効果的に伝え、他人を説得するためのプレゼンテーション力を磨くことができます。
  3. リサーチスキル:市場調査や競合分析など、ビジコンでのプロジェクト作成には多くのリサーチが必要です。これにより、情報収集や分析、その結果を活用するスキルを磨くことができます。

ソフトスキル

  1. リーダーシップとマネジメントスキル:ビジコンは、限られた期間内で複数人で構成されるチームで取り組むことが一般的です。プロジェクトを遂行する上でリーダーシップやマネジメントスキルを鍛えることができます。
  2. 問題解決スキル:ビジコンでは、実際のビジネスにおける問題を解決するためのアイデアを考えることが求められます。その過程で、問題を理解し、課題を見つけ、解決策を考え出し、それを実行するための戦略を立案するという、問題解決の一連のプロセスを経験することができます。
  3. ストレスマネジメントスキル:ビジコンでは、タイトなスケジュール、チーム内の意見の相違、審査員からの厳しいフィードバックなど、少なくないストレスを伴います。これらの状況下で自分自身の心と体の状態を管理するストレスマネジメントスキルは、将来のビジネスシーンでも非常に重要です。

3. 人脈の形成

ビジコンは、同じような興味と志向を持つ人々、ビジネスの専門家、起業家、投資家と出会う絶好の機会となります。これらの出会いは、今後のキャリアにおいて有益な人脈を形成するのに役立ちます。日常の大学生活では出会うことのないような人々との交流は、視野を広げ、自身の新たな可能性気付きをもたらします。さらに、コンテストにチームで出場した場合、特に賞を勝ち取るなど成果を上げた場合、そのチームメイトたちとの絆は一生ものの強いつながりとなります。これは単なる人脈形成を超え、信頼関係のあるパートナーシップを築くことができます。

4. キャリアの開発

実際に起業する

ビジコンは、起業を志す学生にとって、ビジネスアイデアの妥当性を検証し、有益なフィードバックを獲得する絶好の機会となります。多くのコンテストでは賞金が設けられており、時には審査員がその場で出資を決定するケースも見られます。これは、資金調達の手段が限られる学生起業家にとって大きな支援となります。さらに、コンテストを通じてアイデアが認められることで、自身のビジネスに対する自信を深めるきっかけにもなります。事業が大きく成長した際には、ビジコンでの経験がその起点となった、と振り返ることができるかもしれません。

大学生としてビジコンに参加後、実際に起業された方もいます。スキマバイトアプリ「Timee(タイミー)」を運営している株式会社タイミーの社長である小川 嶺さんは、過去のインタビューで以下のように語っています。

KBC(Keio Business Community=慶應義塾大学のビジネス学生団体)に参加し、そこのビジネスコンテストに出場して優勝しました。それがひとつのターニングポイントになっています。

https://u-29.com/2020/02/12/timee-ogawa/

就職活動に活用する

ビジコンと起業の関連性は強いものの、ビジコンが起業への「入口」であるとすれば、その「出口」が必ずしも起業だけであるべきだという制約は存在しません。ビジコンを通じて得られたスキルや経験は、目指す企業への就職活動にも十分活かすことができます。以下では、就職活動の各フェーズにおいて、ビジコンで得た知識やスキルをどのように活用できるかを詳細に説明します。

1. 書類選考(エントリーシート)

ビジコンで得た成果や学びを明示し、それが応募先企業でどのように活用可能かを具体的に述べます。ビジコンで磨いた資料作成スキルを活用して、簡潔かつ明瞭なエントリーシートを作成します。また、ビジコンで鍛えた解析力や問題解決力を用いて、企業の課題や将来のビジョンに対して自分なりの見解を述べることで、企業への理解度と志向性をアピールします。

2. グループディスカッション

ビジコンで得た業界知識やビジネスの知識を活用し、議論に積極的に参加します。また、ビジコンで経験したチームでの協働やマネジメントスキルを生かし、ディスカッションを主導することで面接官に強い印象を与えます。

3. 面接選考

ビジコンで得た成果や学びが、応募先企業でどのように活用できるかを具体的に語ります。また、ビジコンで磨いたプレゼンテーションスキルや対人スキルを生かし、自己アピールを行います。ビジコンで培った自己理解や自己肯定感も面接時の自信につながり、自身の意欲や適性をより鮮明に表現することが可能となります。

大学生がビジネスコンテストに参加するデメリット

ビジコン参加は、確かに多くのメリットがあります。しかし、全ての活動と同様に、それは一定のコストと引き換えに得られるものです。以下に、大学生がビジコンに参加する際の主なデメリットをいくつか挙げてみましょう。

1. 時間とエネルギーの投資

何よりもまず、ビジコンへの参加は大量の時間とエネルギーを必要とします。リサーチ、アイデア出し、資料作成、プレゼンテーション練習、チームでの討議、反復的なブラッシュアップと、真剣に取り組もうとすればするほど、その労力の大きさは決して軽視できるものではありません。この投資が他の学業や活動から時間を削る可能性があり、生活バランスを考える上で配慮すべき事柄です。

2. 失敗との向き合い

ビジコンは、競争的な環境であり、全てのプロジェクトが成功を収めるわけではありません。優秀な学生に圧倒されることも少なくありません。敗北は避けられない部分であり、失敗に直面した時に感じる挫折やフラストレーションは、メンタル的な負担となることもあります。

3. 成果の不確実性

ビジコンでは多くの時間と労力を注ぎ、それでも目標としていた賞を獲得できない可能性があります。また、賞を獲得したとしても、それが直接的に起業や就職活動などの成功に結びつくとは限りません。この不確実性に対する理解と耐性が求められます。

ビジネスコンテストへの見解:批判とその反論

「ビジコンに参加する暇があったら、さっさと起業しろ」「ビジコンで出たアイデアは上手くいかない」といった批判がしばしば見受けられますが、これらはビジコンの参加者、特に大学生の置かれた状況や心情を十分に理解していないと思われます。

起業に興味を持つ人が全体的に少ない日本社会において、ビジコンは起業の道への重要な入り口となり得ます。その参加を妨げることは、実際に起業する人々の機会を奪うことと同じです。「ビジコンに参加する暇があったら、さっさと起業しろ」という類の批判の声を受けて、「すぐにでも起業すべきだ」と簡単に決断し行動できるほど、すべての人々が勇気や行動力を持っているわけではありません。ビジネスに対する関心を持ちつつも、まだ具体的なアクションを起こせない人々、つまり起業の予備軍やビジネスに興味を持つ一般層に対して、ビジコンは失敗や成功の体験を提供し、その学びの場となり得ます。特に時間的な余裕がある大学生にとって、ビジコンへの参加はキャリア形成における重要な一歩となるでしょう。

また、「ビジコンで出たアイデアは上手くいかない」という批判についても考えてみましょう。仮にそれが事実だとしても、それはあくまで一つの経験であり、将来の成功への道のりの一部であると捉えることができます。また、若いうちからそうした挑戦を行うこと自体が評価されるべきだと考えます。失敗は成功への第一歩であり、その過程で得た経験やスキルは、ビジネスへの理解を深め、将来のキャリアに大いに役立つはずです。

まとめ:大学生はビジネスコンテストに参加するべきか

この記事を通じて、大学生がビジコンに参加する際の様々なメリットとデメリットについて詳しく説明しました。まとめると以下のようになります。

メリットデメリット
ビジネス経験の獲得
スキルの習得
人脈の形成
キャリアの開発
時間とエネルギーの投資
失敗との向き合い
成果の不確実性

ビジコンは大学生にとって自己成長、スキル習得、そして未来のキャリア構築に向けた重要なステップであり、その一方で、それらは相応の時間とエネルギーの投資を必要とします。ビジコンは起業を志す学生たちにとって有用な入り口となることは明らかですが、参加者が必ずしも起業に至るとは限りません。ビジコンで得た知識はさまざまなキャリアパスで役立ちます。

以上の情報を、ビジコンに参加する際の参考にしていただければ幸いです。

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この記事を書いた人

アメリカのシアトルに留学中。青山学院大学在学中に、TikTokとMicrosoftの日本法人での長期インターンを経験。大学4年時に、シアトルのUniversity of Washingtonに留学。現在はアメリカのスタートアップに勤務。

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